「英文解釈」基本の定番参考書5選

近年、難関校では難しい英文を出題する傾向が強まったと言われています。

でも、「いきなり難解な英文解釈の参考書に手を出して挫折する」という失敗をやってしまう受験生も毎年続出します。

『ポレポレ』『英文読解の透視図』『英文解釈教室』などといった参考書は確かに名著ですが、基礎が固まっていない人が手を出すと挫折は不可避。本来は受験向けではない『英文解体新書』が京大志望者などに薦められたりもしますが、相当高い壁だと言えます。

英語があまり得意ではない人や、予備校などで英文解釈の授業を受けたことがない人は、まず「英文解釈」の基本的な参考書で英文の構造を分析する方法を学ぶことをおすすめします。

今回取り上げるのはいずれも英文解釈の「王道」でありながら、入門者向けに書かれた定番の参考書。まずはこの中から1冊仕上げてみると良いでしょう。
やさしいレベルの英文から解説されているので、難関大志望ではない受験生や、社会人の方にももちろんおすすめできます。

西きょうじ『英文読解入門 基本はここだ! 改訂版』(代々木ライブラリー)

西きょうじ『英文読解入門 基本はここだ! 改訂版』(代々木ライブラリー)
2005年5月20日発売 A5判 165ページ

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品詞や文型の基本から特殊構文までコンパクトな1冊に網羅したオーソドックスな入門書。著者の西きょうじ先生がYouTubeにて講義動画を公開している。本を買うだけで予備校での通年講座並みの講義を受けることができ、予備校や塾に通えない人の救世主にもなるはず。動画の数は多いので挫折注意。

大矢復『大矢復 図解英語構文講義の実況中継』(語学春秋社)

大矢復『大矢復 図解英語構文講義の実況中継』(語学春秋社)
2014年3月31日発売 A5判 258ページ

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語学春秋社
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講義を再現したような文章で、英語が苦手な人でも読みやすい。まずテーマ文と誤解しがちな「ダメな訳」が示され、ではどう考えれば正しく英文の構造をとらえられるのかを丁寧に教えてくれる。語法を重視するという一般的な英文解釈の参考書とはやや異なる視点で、英文が複雑になる仕組みを解き明かす。

倉林秀男『英文解釈のテオリア 英文法で迫る英文読解入門』(Z会)

倉林秀男『英文解釈のテオリア 英文法で迫る英文読解入門』(Z会)
2021年10月12日発売 A5判 224ページ

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2021年発売の新しい参考書だが、すでに定番になりつつある。「役に立たない」と思われがちな英文法の知識を読解に活かすための入門書。まずテーマとなる文法のポイントを確認し、短めの英文を読み解いていく。英文を読む時のアタマの働かせ方をじっくり解説していて、返り読みせず「左から右へ読む」直読の方法を身につけられる。入試問題だけでなく小説やSNSの英文も採用されていて、「活きた英文」への入り口にもなっている。

伊藤和夫『[新版]ルールとパターンの英文解釈』(研究社)

伊藤和夫『[新版]ルールとパターンの英文解釈』(研究社)
2018年4月20日発売 A5判 394ページ

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研究社
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「受験英語の神様」こと伊藤和夫師の著作。ラジオ講座での講義を書籍化したもので、伊藤師の参考書としては比較的読みやすい。重要なポイントが形を変えて何度も繰り返し出てくるという構成なのでかなり分厚いが、英文の数は40ほど。解説がとにかくくわしく、伊藤師の特徴である「左から右へ読む」という方法が徹底されている。

薬袋善郎『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本』(研究社)

薬袋善郎『基本文法から学ぶ 英語リーディング教本』(研究社)
2021年11月22日発売 A5判 488ページ

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通称「黄リー教」(表紙が黄色いから)。何の予備知識もなくても、この本に「全て」が書かれているので、順を追って学習すれば必ず英語を「品詞分解」して読む方法を体得できる。ただ、徹底的に品詞分解する方法論や妥協を許さない厳格さは人を選ぶことも事実。合う人には劇的に合うので、気になる人は実際に本を手に取ってみてほしい。

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