良質な英語参考書を量産するプレイスの「底力」

プレイスという出版社をご存じでしょうか?

元・研究社の山内昭夫さんによって2002年に設立された会社で、英文法を中心とした語学書を数多く出版しています。

そのためか、研究社から出ていた本の続編やアップデート版のような本が多いのですが、現在では新たなシリーズもリリースされています。

非常に評判の良い参考書を出している出版社なのですが、SNSでの発信を行っていないこともあってか、一般的にはあまり知られていません。

もっと多くの人にプレイスを知ってほしいということで、今回はプレイスの注目すべき参考書をご紹介していきたいと思います。

1冊1テーマで個性的な<底力>シリーズ

プレイスの看板シリーズとも言えるのが<底力>シリーズです。

「○○の底力」というタイトルで、1つのテーマに絞って深く掘り下げるというコンセプトになっています。

一般的な参考書ではあまり取り上げないようなことにも触れられていて、他社では見られない尖ったコンセプトの参考書が多くなっています。

もちろん、実力のある先生方が書かれているので、非常に学習効果も高い本ぞろいです。

この<底力>シリーズは代々木ゼミナール講師の津守光太先生の著作から始まりました。

第1作は『aとtheの底力』。日本語にはない「冠詞」について、「ネイティブの考え方」から解き明かした本です。

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以前もご紹介した田上芳彦師の『英文法用語の底力』もこの<底力>シリーズの一冊。

苦手意識を持つ人が多く、英文法学習の混乱を生む原因にもなっている「英文法用語」を正しく理解するための本です。

網羅性も高く、ぜひ手元に置いておきたい必携の書ですね。

「和文英訳教本」シリーズ&「真相」シリーズ

そして、代々木ゼミナールで英作文の授業を長年担当されている小倉弘先生による「和文英訳教本」シリーズも、英作文の参考書として知る人ぞ知るシリーズとなってます。

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同じく代ゼミで東大英語・早大英語を長年担当されている佐藤ヒロシ先生「真相」シリーズも、プレイスのヒット作と言えるでしょう。

『実は知らない英文法の真相75 (真相その1) 』をはじめとして、上級者向けのシリーズとなっています。

バートランド・ラッセルの名文を中心にした『ラッセルと20世紀の名文に学ぶ 英文味読の真相39 (真相 その4) 』は、今時珍しいコンセプトの参考書で注目すべき一冊です。

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SNSでも注目の参考書が続々と

最近の本としては、『超・英文解釈マニュアル』で知られるかんべやすひろ先生による待望の新著『英語を読みこなしたいならまず“○○”だけ訳しなさい』が出ています。

タイトルがうさんくさい気がしますがw 文法用語を使わないという方針で書かれているユニークな英文解釈の参考書です。

気鋭の講師である山崎竜成師の『知られざる英語の「素顔」 入試問題が教えてくれた言語事実 47』も最近SNSで話題になった本。

大学入試問題を題材に、従来の参考書にはあまり書かれていない「言語事実」を解明していくという一冊です。

プレイスはこの他にも数多くの良書を生み出しています。

おそらくプレイスにはかなり凄腕の編集者がいるのでしょう。

有名な著者の新作を出し、新進気鋭の著者を発掘するだけでなく、他の出版社にはないユニークなコンセプトの参考書を生み出す企画力もあるようです。

しかし、ネットでの発信力の弱さから、一部の鋭い読者以外からはあまり注目されていないのが残念なところ。

ぜひ多くの方に注目してもらって、ネットでもバズってほしいと思う出版社です。

これからもプレイスの新刊はとりあえずチェックしておくことをおすすめします。

コメント

  1. より:

    代々木ライブラリーで出ていた鬼塚幹彦著「鬼塚の英語マニュアル」の改訂版を出されているので、佐藤浩司「凄語法構文マニュアル」(研究社)の改訂版とか、小倉弘「受験英語禁止令」「小倉の英語オンパレード」、潮田五郎「潮田の英解講義」等出してほしいな。

  2. N.S より:

    私もこの出版社好きだし、かつての代々木ライブラリーも好きだなぁ(30年前の大学受験生)

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