英語が苦手、特に模試で偏差値40未満という受験生は、まず間違いなく「中学英語」に穴があります。
それなのに、あせって志望校レベルの難しい参考書に手を出すと失敗しがち。いったん「中学英語」に戻ってやり直す勇気が必要です。
「中学英語」といっても、まず大事なのは「英単語」と「英文法」です。（英文読解や英作文など他の分野は、大学受験用の参考書でも基礎からやり直ししやすいので）
そこで、今回は英語が苦手な人でも中学の英単語と英文法を復習しやすい参考書をご紹介します。
もちろん受験生だけでなく、高1・高2や学びなおしの大学生・社会人にもおすすめです。
組田幸一郎『短文で覚える中学英単語1900』文英堂
英語が苦手な人は単語力がないというケースがほとんど。まずは中学英単語のおさらいが必要だ。
使用する教材は、高校入試で使った単語集があればそれでもいいけれど、中学英単語を効率よく覚えられる単語集としては、この『短文で覚える中学英単語1900』がある。
1つの例文の中に複数の単語が入っているのが特徴のいわゆる「DUO」タイプ単語集。300の例文で1900の英単語・熟語が覚えられる。
また、例文は文法項目別にだんだんレベルが上がっていくという作りなので、例文を暗記すれば英文法・英作文の勉強にもなる。
音声はCDとアプリの両方で提供されているので、リスニングも鍛えられる。
三浦淳一『世界一覚えやすい 中学英語の基本文例100』（KADOKAWA）
100の基本文で、中学範囲の英文法を復習できる例文集。
基本文は短くて覚えやすい。文法のポイントは簡潔ながらしっかりまとめられているので、中学英文法をさらっと復習するのにピッタリ。
この100の英文を暗記しておくと、文法だけでなく読解、作文にも役に立つので、音声も活用して覚えておきたい。
二本柳啓文『4コママンガでわかる！中学英文法』（語学春秋社）
中学英文法を1からやり直したい、でも文法書のカタい説明を読むのはつらい……という人におすすめ。
ややこしい英文法を4コママンガで視覚的に理解できるように工夫されている。
4コママンガがメインなので、何度も読み返すのが苦にならないのもグッド。
文章での解説や練習問題もついているので、この1冊で中学英文法は一通り復習できる。
見た目はかわいらしいが、なかなかの本格派。
田地野彰『「意味順」式 イラストと図解でパッとわかる 英文法図鑑』（KADOKAWA）
「意味順」というのは、「だれが」「する（です）」「だれ・なに」「どこ」「いつ」という意味の順番で英語の語句を並べるというもの。
従来の英文法の参考書とは違うアプローチだが、文法用語を極力使わず、小学生でも英語の語順を理解できるという指導法だ。
この本では「意味順」で中学～高校レベルの英文法を解説。イラストと図解によって、複雑な文法事項もすっきり理解できる。
従来の5文型を採用した参考書とも接続できる。英文法や文法用語に苦手意識がある方は、まずこの本から入ってみるのもいいかもしれない。
佐藤誠司『中学3年間の英語が中2病フレーズなら1週間で学べるなんてわたしは信じない』（NHK出版）
「中2病」の女の子の会話で、中学3年間の英語をおさらいするというのがこの本のコンセプト。
例えば、「戦艦がかわいい女の子に見える男の子たちがいるのと同じように、わたしには刀剣がイケメンの男の子に見える」などのように、元ネタがわかる人ならニヤっとしてしまう例文ばかりで作られている。
かなりキワモノ感はあるが、著者がベテランの佐藤先生なので、フレーズの文法解説はしっかりとなされている。
本当にこの本で「中学3年間の英語」が1週間で学べるかはともかくｗ、楽しみながら中学英語のおさらいができるという隠れた良書である。
ただ、アニメなどのオタク的な知識がないと、例文の面白さが全く分からないので注意。
ちなみに、音声の日本語読み上げは声優の悠木碧さん（『魔法少女まどか☆マギカ』鹿目まどか役など）や長谷川育美さん（『ウマ娘』ミホノブルボン役など）が行っているので、声優ファンも必聴ｗ
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