このたび、英語参考書をご紹介するブログ「英語参考書アネックス」を開設することにしました。まずはお越しいただいたみなさまにご挨拶。
消えつつある英語参考書の名著たち
かつて、「受験英語の神様」と呼ばれた伊藤和夫師は、受験参考書の衰退を嘆いてこんな言葉を残していました。1993年のことです。
書店に行ってみても、昔からあった英文解釈の参考書は、ここ数年でほとんど姿を消してしまっている。そのあとを埋めたのは、新書版であまり品のよくない表題のついた、きわもの的な本が大部分である。
(伊藤和夫『予備校の英語』研究社)
それから30年。当時出た「きわもの的な本」のほとんどは姿を消しましたが、伊藤師の『英文解釈教室』をはじめとする「本物」は生き残って、現在でも書店で売られています。
良い参考書は受験生に支持され、時代を超えて残り続ける。
それが正しい姿と言えるでしょう。
しかし今、書店の参考書コーナーをのぞいてみると、90~00年代に発売され、受験生に支持されてきた参考書が姿を消し始めているのも事実です。
そのあとを埋めるのが、著者の知名度やブランドに頼って大量生産される参考書。
そういう参考書に限って、新味がない、つまらないものだったりします。
「大学入試共通テスト」の実施により、新しい参考書が多く出版されているという事情もあるでしょう。今は、伊藤和夫師の1990年代と同じような参考書の変革期にあるのかもしれません。
もっと評価されるべき参考書の発掘を
でも、書店の片隅に目を向ければ、まだかつてのレギュラーメンバーたちがかろうじて呼吸をしています。
確かに、もう時代に合わなくなってしまった参考書もありますが、今でも輝きを失わない名著もまだまだたくさん残っています。
また、新刊の中にも、地味ながら素晴らしい内容のものはたくさんあります。
そうした良書を発掘していきたい。
それがこのブログの基本的なコンセプトです。
対象となるのは主に英語の受験参考書ですが、一般向けの語学書も取り上げていきます。
また、「参考書マニアは古くて難しい参考書ばかり薦める」と言われがちなので、できるだけ初心者向けの参考書を多く取り上げていきたいと思っています。(※難しい参考書を紹介する能力がないという説も一部ではありますがw)
良い参考書を探している受験生はもちろん、英語を学び直したい大学生、社会人の方にも役立つような本を紹介していきますので、よろしくお願いいたします。
なお、Twitterにて英語参考書マニアックス(@eisan_maniacs)というアカウントを運営しておりまして、このブログはその別館として開設しました。Twitterでは、注目の参考書の新刊情報などもつぶやいているので、ぜひフォローをお願いいたします。
コメント